ハートに火をつけて【すでに一つのファッションカテゴリー『彼岸』のストーリーを追った/後編】
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■【2022年3月9日彼岸誕生】
―彼岸という名前はどちらの案ですか?
大崎「2人で一緒に。一緒に喫茶店で名前どうしようかって話した時、 漢字にしたいねみたいな感じで。僕が遊戯王のカードゲームがすごい好きで、その彼岸の旅人ダンテのカードをiPhoneのケースに入れてたんです。その彼岸って文字っていいねって理一が言って、確かに彼岸って文字、語呂もいいしって」
―へぇ〜。
大崎「その彼岸っていうカードのテーマの元になってるのが、イタリアのダンテ・アリギエーリが書いた『神曲』という文学で、そこの中の世界が、彼岸っていう世界の話なんですけど。その話の設定が、そのまま僕らにもすごい良くて。地獄から始まって、最後には天国の世界まで旅をしていく話なんですが、25歳で結構借金もあって、きついところから、いわば地獄編からスタートしていることや、店もちょっと地獄っぽいような、暗めの雰囲気からスタートして、いつか天国に行ける、成りあがれるようにっていう感じで。でも、まあめちゃくちゃ深いわけではないですね。さらっと決めたって感じです」

―お店、いけそうだなっていう手応えはどのぐらいで?
大崎「最初から良かったですよ。初月からずっと良かったです。2か月目にはもう借金もペイしていました」
―オンラインで古着を売っていたそのテイストではなく……。
大崎「あ、それは全然違います。その時は、売ることを重視した仕入れと販売やったんですが、彼岸では僕たちがマジで本当にいいと思う好きなのを、自分たちが本当にマジで欲しい好みのやつを扱うようにしました。そういう僕たちの熱がお客さんにも電波して、しっかり波動が生まれているみたいな感じです」
―お店はどうやってアナウンスしたんですか。インスタとか?
大崎「インスタですね。でも最初から注目を浴びていました。僕と理一がお店やるというのは業界的には面白くて、 僕も結構知り合いがいましたし、りいちも元々古着系で名前が立っていて。最初からメディアの取材とかあったり、YouTubeの取材がきたり。すごく勢いよく」
―勝算はあったってことですか?
大崎「ありました。あの、根拠のない自信ってやっぱでも大事ですよ」







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