SHACHU MORIYOSHI&Manami PART1「楽しく。とにかく楽しく(笑)!」
編集長が話題の人を訪ね歩く『三浦の部屋』です!!
SHACHUのみやちオーナーにインタビューをした時に、お店のスタート時から振り返ってもらったのですが、お話の途中によく出てきたのが「モリヨシさん」と「マナミさん」という名前。現在のSalon DirectorとSHACHUで初めて女性スタイリストデビューした方です。みやちさんが今のSHACHUを引っ張ってきたことに間違いはないですが、初期からいるお二人もお店の大躍進のキーマンなんじゃないかしら? と、インタビューから感じ取れたんです。そこで、もっとSHACHUを知るべく、立役者の二人にもお話を聞いちゃいました。(インタビューは昨年行ったものです。編集部の諸事情によりアップが遅くなってしましました。申し訳ありません)。
編集長(以下/み):MORIYOSHIさんは、みやちさんとはよくモデルハントで会っていて、一緒にお店をやろうって話になったと聞きました。まずは、どういう経歴ですか?
MORIYOSHI(以下/モ):新卒で入ったお店を一瞬で辞めて、いったん美容を離れました。もともと写真がやりたかったので、それからは東京都写真美術館でバイトをしつつ、スタジオマンの空きを待っていました。ところがその途中で、花屋をやりたいと思いまして……。
み:お花屋さん?
モ:「花屋かっこいいな」と。普通の花屋というより、生けに行ったりとか、庭を手入れしに行ったりとか。雑誌の撮影のバックのアレンジメントを作るとか、そういうフラワーデザインのアシスタントになりました。そこで1年くらい勤めましたが、やっぱり美容師に戻りたいと思いまして……。
み:美容→写真→花屋→美容と。
モ:元の同僚からサロンを紹介されて、そこで4年くらい働きました。その後でもう一店舗に移って、そのころモデルハントしていて、みやちに会ったんです。それで、一緒にやる? ってことになりました。もともとみやちのことは知ってたいんですよ。大勢で会う友達みたいな関係でしたけど、それがハントで一日何回も顔を合わせるようになっていて」
み:その程度の関係で一緒にやろうってなるんですか? お互いの仕事観とかわからないでしょうに。
モ:そうなんです。わからない状態で……多分なにかあったのでしょうね。お互いを知っている周りの友達は、僕とやることに相当反対したらしいですけどね(笑)
Manami(以下/マ):笑!!!!!!
み:一緒にお店やろうってなったのはいつごろですか?
モ:SHACHUができる1年前くらいです。28歳くらいのころかな。
み:その1年の間に、お互いのことを知るみたいな? やっぱり友達づきあいとは違うでしょうから。
モ:そうですね……お互いの仕事感がわかったのは、一緒に働き始めてからです。
み:みやちさんの印象はどうだったんですか?
モ:僕はもともとみやちのことは知っていたので、負けず嫌いだろうなとは思っていました。最初はみやちもゆるくやろう、なんて言ってましたけど、絶対そうならないだろうって思ってましたし(笑)。そしたら案の定(笑)。でもやっぱり「楽しく」というのは大前提としてはありましたね。みやちも優しいというか、僕は美容も美容以外もいろんな人を見てきましたけど、ずば抜けてリーダーシップというか、みんながついていく、味方を作っていくという才能があると見ています。僕がすぐ辞めちゃうの知ってるから(笑)、好きなことをやらせようというスタンスでいてくれたみたいだし。
み:じゃあ二人の関係性としては、引っ張っていくのが宮地さん?
モ:そうです。僕は、やりたいようにやらせてもらっています。美容師ってやりたいようにやっていると結果になってきますから、そんな環境が良かったと思います。
み:SHACHUがスタートしてどんな状況でした?
モ:一か月の売り上げが二人で100万円、とか。それからありがたいことに口コミなどで広がっていきました。二人の持っている武器がそれぞれ違っていたのもよかったのかもしれませんね。みやちは外国人風とかハイライトとかカラーに特徴があって、僕はデザインカラーや発色がいいスタイルが得意でしたし。それとインスタが当たりました。バックショットとかやっているところがなかったので。それでどんどん広がっていった感じです。
み:こんなにうまくいくと思いました、最初?
モ:正直、全く思っていませんでした。
み:そうなんですね。
モ:僕はもう、楽しく(笑)。もう楽しく仕事がしたい、ということしか考えてなかったです(笑)。バランスが良かったのかもしれないです。みやち、意外としっかりしてるんですよ(笑)。
み:意外じゃないよ(笑)
モ:みやちって「ザ・美容師」って感じで、接客とか本当にしっかりしています。逆に僕はゆるい感じで、お客さんとの距離感が近くて。それが多分、お互いがちょっと変わってきて、影響しあって、歩みよるように。ちょうどいい感じになってきたのかなと思っています。
み:なるほど。
モ:めっちゃ勉強しているんです。本当に。だからこそ僕は自由に振る舞えるという。Manamiが入った時も、宮地がManamiにガーッって怒って、僕がフォローするみたいな。
マ:私がしょんぼりしていると「これ食べる?」って、自分が食べかけのおにぎりをくれようとしました(笑)。元はみやちさんのお客さんからのいただきもの(笑)
み:(笑)。楽しいっていうのはどういうことが楽しいんですか?
モ:僕は、もともとヘアアーティストに影響を受けたことがあって、物作りが好きだったんです。美容、写真が好きで、それってアート的な要素もあるじゃないですか。喜んでももらえるし、あと何よりもモテたいっていうのもあったり(笑)。撮影もモデルさんはかわいいし(笑)。喋るのも好きだし、僕にとっては楽しいのがいっぱいつまっている仕事だと思っていました。一石何鳥になるんだろう? 休まないというか、仕事っていう感覚ではないんです、もちろん責任は持ってやっていますけど。テレビゲームやっていて、気がつくと朝になっちゃったような感覚です。
み:それ、いいですね。
モ:今でも仕事という感覚ではなく、休みも丸一日休みたいとかはないです。空いたら撮影とかしますし。
み:最初のころ「将来どうなるんだろう?」っていう不安はなかったんですか?
モ:僕あんまり、そういうのないんですよ。
み:そんな気がしました(笑)
モ:本当に、運がいいなと自分で思っていて。最初に店に入れたのも、次々に職替えできたのも、タイミングいいなと思うし。周りの人も、うまく行っている人も多かったし……まあ、なんとかなるかな、みたいな。
み:じゃあこれまで予想通りだったこと、予想外だったことなんかあります?
モ:ここまで大きくなるとは思っていなかったです。ただ一つ、続けると結果になるなというのがわかりました。物事に対して、真剣に集中し続けると、やっぱり形になるんだなと。僕の場合遊び=美容・撮影だったので、それが繋がったのかなとは思います。
み:お店の売り上げがどんどん上がっていくときの心境はどんなでした?
モ:ずっと右肩上がりではきてたんですが……数字に対しては必死でした。給料、経営もありますが、スタッフが増えていって2店舗目ができたときに、みやちを絶対抜いてやろうって思うようになりました。2店舗になる時って、やっぱりみやちの存在が大きいから、みやちの方に行きたいっていうスタッフがいるだろうと思って、それは避けたかったんです。1か月でもみやちの売り上げを抜きたいとか、たくさん撮影したりとか。スタッフがなんでこっちの店なの? って思ったりしたら辞めちゃうだろうし。
み:そこで揉めたりはしなかたってことですよね
モ:ならないですね。結局、僕らはスタッフとの距離感が近いので、ちゃんと話します。
み:じゃあMORIYOSHIさんの役割はなんだったと思っていました?
モ:ただただ「やろう!」っていうだけでした、最初は。役割とか、全然考えてなかったです。僕は楽しかったからここまできたって感じです。例えば美容師ってスタッフに怒ることもあるじゃないですか、そのときにピリッとするんですが、そこを嫌な雰囲気にならずに変えたいとは思っていました。和ませたりとか。やっぱりピリついてるとお客さんは感じ取りますから。働く方も楽しい職場じゃないと行きたくならないですし。
み:ここからManamiさんの出番になるわけですが、入ったのはいつですか?
マ:オープンして1か月後とかですね。
み:最初はお客さんで来たんですよね?
マ:みやちさんと出会ったきっかけは違うんですが、それからお客様としてきたときに入りたいなと思ったんです。
み:なんでですかね?
マ:直感ですね。そのころ面貸しサロンで働いていたんですが、なにか違うと思っていて。これをやりたいわけじゃないなと思っていたときに、みやちさんに出会ったので。「SHACHUみたいなところで働きたいです〜」なんて話をして。でも「今はいらないから」って。でも入りたいって強く思ってしまいました。
そこから色々と折り合いをつけて、前の店を辞めて。21歳の時。みやちさんに「辞めました」って連絡したら、「え!!とりあえず、ちょっと話そうか」と(笑)どういうこと?みたいな(笑)
モ:で、やらかしたんだよね(笑)
み:やらかした?
マ:そうなんです。研修で来ることになる前に、私が指を怪我してしまって、初日にLINEで連絡したんです。「今日はいけないかもしれません」って。そしたらみやちさんから連絡きて、「どういうこと?もう来なくていい(怒)」と。本来であればきちんとした連絡をすべきでした……今思うと常識がなかったな、と。そんな私はMORIYOSHIさんに助けてもらって。
モ:「もういらないでしょ?」「いや一回呼んでみたら」って(笑)
マ:このご恩は忘れません。
み:いざ入ってどうでした? きつかったとか。
マ:私、実際のところ何もできなかったんです。シャンプーしか。カラーもまともにしたことなくて、とにかく足を引っ張らないようにとしか。
み:じゃあ美容師の一からはここで教わった感じですか?
マ:そうですね。ほぼほぼ。
み:どういうところを?
マ:今の自分の大半を教わりましたね。ここにきて、非常に濃い時間を過ごしてきました。
み:仕事に慣れてきたのはどのくらいからですか?
マ:半年くらいですかね。自分でやります、って言えるようになったのは。もともと自信がなかったので。練習しても自信があることしかしなかったから、手伝うことしかしなくて、そしたら「なんのために練習してんだ、やれよ!」って怒られるみたいな。
み:はじめは怒られること多いんですか?
マ:怒られてしかなかったです。
モ:みやちは怒ってましたよ。僕も怒られてましたもん(笑)。
マ:二人で怒られてました。
モ:でも今は減りましたよ。去年の1年目アシスタントがアルバイトのころ、みやちが怒っいてたらしいんですが、そのアシスタントが「私はみやちさんが笑っているのが大好きです」って言ったらしいんです。
み:すげーな、そのルーキー。
モ:ですよね。純粋。それくらいから、みやちが考えるようになったみたいです。
会話からも滲み出ていますが、二人とも明るくよく笑い、面白い。本当に美容という仕事を楽しんでいる感じがします。そしてそれが若いスタッフにも伝わって、お店全体の魅力的なカラーとなっているようです。PART2ではSHACHUの歩みと今、未来にも触れていきます。
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