grico vintage
◼️グリコヴィンテージの名前の由来
「グリコクロージングという洋服事業を10年前からやっていたので、区分を分けてグリコヴィンテージにしました。グリコクロージングの方はソウルとかで買い付けしたり、東コレのデザイナーと一緒にコラボして作ったりするアイテムもあって、こっちは完全にヴィンテージを集めてきて販売をするという業態です」
◼️きっかけ
「もともと古着は、美容師をやり始めた時は自分も着ていたし、雑誌の撮影をたくさんやらせてもらっている時には衣装リースなどで繋がりがずっとあったんです。当時からの付き合いの古着屋さんたちがめちゃくちゃ有名になったりもしていて、いっしょに何かできそうだなと思ったことから始まりました。再燃じゃないですけど、もう一回やろうかなって思って、24年の7月にスタートしました」
◼️目的
「最近、例えばヘアスタイルでも、テーマを2000年代とか言っときゃいいみたいになってるじゃないですか。美容師さんも歴史などをちゃんと見た方がいいんじゃないか、それに合わせた髪の毛もあったりするわけだし、という思いがあって。ヘアカラーで遊ぶだけじゃなくて、もう少しカルチャーに合わせた髪型とかカッコいいものがあると思うので,そういったものを美容学生や美容師さんたちにも伝えたいというのがひとつ」
「それと単純にお客様に喜んでもらいたい。自分も超久しぶりに古着屋さんに行って古着を買うようになったら、洋服がめっちゃ面白い、ただ高い服を買うとかじゃなくて、カッコいい服がどんどん掘り出せると楽しかったんですよ。今もハイブランドも着るんですけど、インナーにヴィンテージを合わせたりするといい感じで。自分も年齢を重ねて、アシスタントのころよりハマるようになったと思うんです。自分のお客様も年を重ねてきて、カッコいい服というのをお客様に知っていただきたいと思ったんです。宝探し感がたまらないです(笑)」
◼️最初の買い付け
「知り合いに聞いたのと、あとはYouTubeからつながった方々から情報をいただいたり。インスタで外国人のディーラーにコンタクトとってみたり、調べて調べてつながってやっています。今はもうみんな仲良くなって、今はYOSHIって呼んでくれるような関係になっていますよ」
◼️ヴィンテージの知識
「ご存知の方も少なくないと思うのですが、僕は精神的に本当にすごくきつかったんです。動いていないとどうにかなりそうだったから、仏教とか生物学とかを、めっちゃ勉強してたんですよ。その熱量をいったん全部ヴィンテージに振ったんです。受験勉強をするぐらいのレベルで100冊ぐらい本読んで、自然もずっと歩いて、寝ずに勉強して。海外の人と連絡取るのも1時、2時までやっていた。勉強する量感で言えば仏教に比べれば少ないので、知識は相当入ってきました。ほかにも、ライトニングの副編集長の福田さんに教えていただいたり、著書を読んだり。YouTubeも見たり」
「でも自分が買わないアイテムは切り捨てています。例えば、僕はアーミー系はパンツ以外は見ないから、そのあたりは覚えないとか。逆にリーバイスなどに関しては全部突き詰めてやったり。あとはカーディガンとか。僕はカートコバーンとか好きだったし、いろいろアイコンがいると思うんですけど、セレクトの基準にはそういう自分が好きなアイコンたちの風味をちょっと取ってくるっていうのもあるかもしれないです。この人が着てそうだなとか、あとは自分が着たいもの」
◼️実績
「売り上げについては今日は50万円近くいってると思いますが、だいたい1日の売り上げがそのくらいです。ヴィンテージをがっつりやっていますが、とはいえ美容の時間が減ったわけじゃないんで。サロンワークの方では、カットカラーも増えて売り上げが立っているし、洋服の売り上げも増えてるから、なんか今まで以上に働いています。セミナーとかをやっていた時間をこっちに向けてる感じですね」
◼️よかったこと
「はじめてみてわかったんですが、たぶん僕はヴィンテージ業界でいうとちょっと異端に見られているんだと思います。インスタのフォロワーが多いし、テレビにも出ているし。だから外国人バイヤーからすると、面白いやつだなと見られているみたいで、例えば韓国のむちゃくちゃ有名なバイヤーとつながれたり、日本のヴィンテージ業界のすごい人たちからは、ウチは競合じゃないとみなされているようで、逆にかわいがってくださったり。1月12、13日にやるポップアップには、世界的に有名なタイのバイヤーさんが3人来るんですが、「なんでこんなすごい人が揃うの?」みたいなクラスの人が集められたり。古着屋さんが声をかけると角が立つんですが、僕が声をかけるのは関係ないからOKみたいな」
◼️難しいこと
「根付けは難しいですね。もう全部の古着屋さんを見て付けてまわってるって感じです。本当に値段の付け方とか分からない時は、仲のいい下北沢のスパイクのふみくんとか、新潟のThis manの大野さんとか、そういう人たちに聞いたりします。競合ではない認定をされているのもあって、みなさんが教えてくれたします」
- Interview
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