◼️シャンプー、カットはここでしか学べないというくらいの技術の自負がある
―スタッフに対して力を入れているようなことってどんなことですか?
荒木「技術の育成ですね。特にカットとシャンプーの技術に関しては、社長の気持ち的にはここでしか学べないくらいの気持ちで力を入れていると言っています。結構こだわりをもってやっています」
―こだわりとは? 具体的にはどんなことですか?
荒木「シャンプーで言うと、言葉遣いだったりとか、言葉のトーン、お客様をご案内するスピード、ひざかけを渡してあげるタイミングや向きなど、細部にわたって指導があります」
―細かいですね。
荒木「お客様が不愉快に思わないというか、心地よい空間にするために、気を配るべきところには細かいです。手の当たり方とかスピードとか、力加減とか」
―カットで重点的にやっていることはあるんですか? こだわりというか。
荒木「カットはベーシックが身についてからレザーでスタイルを作るレザーカットに入っていきます。そのカット技術もそうですが、艶を出してブロー、ドライができるまでは結構長かったです。アイロンは使わずに仕上げるので。ブローは厳しかったです」
―ブロー?
荒木「基本、ハンドドライのお店なんです。ブラシも使わずに、手の入れ方とか、ドライヤーの角度とか力加減で、どんな髪質でも柔らかくまとめて仕上げる。それを習得するのに結構時間がかかるので。それは根気よく、ほんとにわかるまでやりました」
―なるほど、ハンドドライができるスタイルのためのカット技術という面もあるわけですね。
荒木「そうです」
篠「そのカットに合わせたシャンプーをするために、シャンプーも厳しくなる。頭皮をまずほぐすところからとか」
荒木「全部連動しているんですよ」
―あーなるほど、それができたらみんな技術の高い美容師になるってことですね。
荒木「そうですね。アイロンにしても若い子はアイロン使えるけど、歳を重ねるとアイロン使わなくなのるので、
ハンドドライだけでまとまる髪が作れたらいいですから」
―それをクリアするためには当然厳しさもある。
荒木「そう思います。シャンプーがなかなか受からないとかありますから」
篠「私は4年目でデビューだったんですが、それでも不安に思うぐらい深い技術を教えてもらえるって感覚がありますよ」
―深い技術ってどういうものなんですか?
篠「そのドライも、デビューで送り出されたとしても、ハンドドライは完全には身につけられてない、ずっと勉強しなきゃって思えるような……深すぎて」
荒木「自分がスタイリストになって、スタイル作って、髪の毛を触って、自分で乾かして、やっと艶が出たなっていう感覚がわかるというか。私はデビューして2年経つんですけど、やっとツヤが出る感覚とか、髪が柔らかくなった瞬間を感じられるようになったくらいなので」
―時間はかかるけど、ここでしか学べない技術があるってことですね。
荒木・篠「そうですね」
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