【美容師を目指す人に】CHOKiCHOKiおしゃれサロン求人ガイド/Marrows
■僕が敷いたレールを走る必要はない、やりたいことをやっていい
―どうやら神田さんのキャラクターそのもののサロンのようですね。自分は引っ張っていくタイプですか?それともみんなの意見を吸い上げていくバランス型?
神田「両方ですかね。僕は経営者ですが、一プレイヤーでもあるので。他のスタイリストを見てて嫉妬とかしますし。うわ!いいスタイル作ったなーとか。あれどうやってやったの?とか聞きますし。まぁ経済的な責任は僕以外には取れないので、そこはちゃんと見ています」
―経営のやり方とか誰かを参考にしているとか、あります?
神田「いないですね。いろんな本も読みますけど。…あんまりメンターみたいな人はいないかもしれないですね。でも、みなさんすごいなと思いますよ。…でも最初に勤めていたサロンの社長はそうかもしれない、ニューヨークのボスも。まあ悔しいのであんまり言いたくないです(笑)」
―そういう人たちからちょっとずつ影響を受けながら、今の自分ができてるみたいな感じですか?
神田「そうです。でも、どんなに偉大な人でもだらしない部分があったり。「なんだ、こいつ」みたいな部分ってあるじゃないですか? だから入りこみすぎないようにしています。だからセミナーとか行かないです。いいことしか言わないじゃないですか。それよりも色んな業種のトッププレイヤーと話すのが好きです。フットサル選手とか、ITの開発者とか、バーテンダーとか。トッププレイヤーに疑問を投げると必ず面白い話が聞けます。失敗談も含めて」
―経歴からして神田さんにセミナーやってくれって話もあるんじゃないですか?
神田「あります。でも、しないです。話すより鋏を握っていたいから。学生向けにはいいかなと思っています。今の学生は、みんな多分ちょっと真面目で効率よくしている印象があります。僕はこういう風にやってきてて、僕みたいに変なことしてもいいかもしれないねっていうのを伝えたいですね」
―若い世代に対して、なにか思いはありますか?
神田「ちょっと機会があって、若い世代の人たちと絡むことがあったんです、何十人か。そしたらしっかりしてるなと思ったんですよ。ちゃんと熱い気持ちを持った人がいる」
―そうですね。
神田「でも、なんか失敗をすごく嫌がるじゃないですか? いいんですよ、失敗したほうが」
―はい。
神田「失敗をどんどんしていくってことは、当然知見も広くなっていくじゃないですか。感覚値として、これやったらこうなることがわかってくる。どんどんそうなっていって伸びていくにつれて、自我がどんどん芽吹いていく。そのうち本当に好きなものができたら、そっちに目が向くとか、そっちに行ってみたいというのがあるのは当然なことだと思います。みんな狭く行きすぎかな。失敗しても大してどうにもならないのに。だから、そういう子たちが居やすいように風通しをよくしているというのが一番強いです」
―おお、いいワードが出てきました。
神田「自分、もっとやりたいことやれるんだ、やっていいんだって思ってもらえたら、これって会社的にどうなんだろうって思うことでも、どんどん言っていいんだよ。そうやって伸びていけばいいんだから。別に僕が敷いたレールを走る必要はなくて。他の店とはそこが違うかもしれないですね」
―なるほど。
神田「トップダウンで動くんじゃなくて、一人一人がもっと活発に動けばいい。疲れたり悩んだら頼ればいい。少なくとも僕はそうしてきた。年齢とか立場とか関係なく信頼する人に打ち明けてきたし、話してきた。逆もそうかな。話してくれたら必ず僕なりの解答を提示してきたし、それがその人のヒントになればいい。結局のところ深く深く考えていることはあまり人には話さないし、だったらそれ以外は気楽にシェアしたほうがいいです」
―ご自分がそうでしたもんね。
神田「そうですね。狭くいくなよっていうのは、若い世代に伝えたいです。この世界、どっちにしろ狭いから。最初から狭いところに行く必要はなくて。俺はこうなんだみたいなのを最初に決めたところで、絶対それ通りになるはずはない。頑固であればあるほど失敗するはずなんで。別に人と違ったっていいし。もっと失敗すればいいよと思います。余りに世の中がソーシャル過ぎるので。もっと開放的に考えて欲しいです」
―なるほど。
神田「なんか自分がすごくアメリカナイズされてるとか言ったので、最後にちょっと日本的なこと言うと、僕はニューヨークや、いろんな国で美容師さんと交流してきましたが、10年くらい前に感じていたのは、上手なのは韓国人の美容師でした。ニューヨークのアジアンマーケットでは余裕で抜かれています。彼らがやっていることってめちゃくちゃクリエイティブで、かつ国民性もあるのか、努力していました。でも負けてるとも思わないです。我々には我々のクリエイト文化がある。最近は台湾のスタイリスト達も気になるかな。でも負けません。切磋琢磨して、アジアの美容文化をもっと世界に知らしめたいですね」
―そうなんですね!
神田「日本人は上手いですよ。それは世界中の現場を見て感じました。日本の美容のベースを築いてくれたレジェンドの方たちだって熱いじゃないですか。上手いし、エネルギッシュです。パワーがあるんです。だから若い世代には、スマートにやろうと思うんじゃなくて、もっとガンガンいこうよっていうのをいいたいです。活況にしていかないと、発展がないから」
―心強いです。
神田「今は効率性、効率性ってどんな仕事でも言われますが、そうじゃない部分で伸ばさなきゃいけないもの、守らなきゃいけないものは結構ある。そういった意味で、ウチはベースはオールマイティに、ブローもちゃんと教えるし、基礎的なことは結構みっちりやります。おばちゃんパーマもやったほうがいいんですよ。結構すべてが詰まってたりするので。そこから自分がやりたいこと、好きなことを展開をしていくのがいいという考えでいます。追求していく楽しさを、きちんと結果に結びつけて。フェアな評価をしていけばずっと美容師を楽しく続けられる。だから学生のうちから型にハマらず時に無鉄砲でいてくれら」
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www.marrows.tokyo
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