【美容師と服vol.16/酒井元樹さん(iLe.)と『彼岸』・後編】
酒井元樹さん(iLe.)と『彼岸』・後編
◼️僕らは業界に対して、本当に見せていい背中を見せている
―龍之介さんから見た酒井さんはどんな印象ですか?
龍之介「僕らもスタッフみんなも、酒井さんは美容師としても人間性としてもカリスマだと思いますし、尊敬もしています。好きですよ。酒井さんが美容師や美容業界に対して思っていること、僕がアパレル業界に対して思っていること、そんな概念的な話もする仲です。一緒にこの世界を見て、体現して、一緒に歩んでいく。おそらく周波数が近いんだと思います。酒井さんってすごくピュアで、うちのスタッフもピュアで、お客さんもすごいピュアで、気づけば仲良くなる運命だったのかなってくらいに思っています」
大﨑龍之介さん @worldgreen_loveshine
―CHOKiCHOKiも以前取材をさせていただきましたが、彼岸はすごく注目されています。今おっしゃったファッション業界について思うことを聞かせていただけますか?
龍之介「ファッション業界のビジネス化しすぎている部分、それによってやりたいことをやれない場所が増えてきていると思います。働く人たちの意欲も、楽しんで働いている人も少ないなと思っています。でもそういう時代から、人間らしく楽しんでいく時代になったら僕らも楽しめるなと思うし、全体で楽しめるなと思います。今は日本中のセレクトショップと古着屋が彼岸のことを見てくれています。うちのセレクトを見て影響されたりとか、もっとファッションをちゃんとやろうという声が出てきたりしています」
宮本理一さん@r924r
―そうなんですね。
龍之介「彼岸をもっと知ってもらいたいし、僕らももっともっと有名になろうと思っています。僕らって、この業界に対して本当に見せていい背中があると思っているので。今のアパレル業界って不景気で厳しいのはありますが、そもそもは作っているアパレル側が変わったら変わると思います。もっとやりたいことをみんながやり始めたら、全体的にもっと服も回ると思うし、みんなが思いを寄せ合って、そこにお客さんを響かせ合って、お客さんの買う意欲も高まって」
―ふむふむ。
龍之介「今ってラグジュアリーを買うか、ファストファッションを買うかで、中間を買う人がすごく少ないんですよ。彼岸のお客さんって、世の中が100いるとして、その1〜3くらい、本当はもっと少ないと思いますが、そこをもっともっと引き上げていって、もっと自分たちでセレクトして楽しむような世の中になっていったら、彼岸みたいに自分たちで楽しもうとするお店が絶対増えるようになると思っていますし、そこに向けて僕たちはスタイル変わらずやっていこうと思っています」
―なるほど、強い意志を感じますね。
龍之介「実際、結構動いています。来年4周年になるんですが、そこに日本中の数々の名だたるメディアが全部来るんじゃないかっていうとんでもない話を仕込んでいて、そこから彼岸の名前がさらに広がるとみています。僕たちはさらに業界に黄金の背中を見せて、いつか僕はこの業界の重鎮になって、いろんな日本のブランドを評価したり、お店などにいろんな関わりをもっともっと増やしたい。彼岸がまず一番有名になって、同世代のショップや美容師と一緒にクリエイティブしたり、仲良く……なんか楽しかったね、あの時のあれ楽しかったねって、もっとみんなが日常的に言い合えるようになるといいと思っています」
@higan_tokyo
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